今回は、「センター英語9割のコツ〜リスニング対策〜」を解説します!

前回は、医学部受験生に必要な英語力とセンター英語対策法(第5問・第6問)をお伝えしました。
医学部に合格する多くの人は英・数・理を得意科目としているので、センター英語では高得点を取る必要があります。

今回は、センター英語で高得点を取るためのリスニングのコツと対策法を解説します!

「センター9割」だけでは合格できない

「医学部を受験するなら、センター9割を目指そう!」と言われるのではないでしょうか。
実際、「医学部受験 センター」と検索すれば「センター9割対策」という記事がたくさん出てきます。

ですが、センター試験で9割取ることができても不合格になることがあります。

それは、センター試験で必要な学力と国公立大の2次試験で必要な学力は異なるからです。

国公立大の合否判定は【センター試験+2次試験の総得点】です。

そしてこの2次試験は、センター試験より難しいことがほとんどです。
なので、センター9割以上に2次試験を解く実力(2次力)が必要なのです。

センター9割ばかりにこだわると、2次試験が解けず不合格になってしまいます。
これが「センター9割で不合格」のからくりです。

なので医学部受験生のみなさんは、(センター9割取れるだけの)2次力をつけることを目指してください。

ただ、センター試験の傾向に対する対策も必要です。

センター英語・リスニングの出題傾向は?

センター英語におけるリスニングは、どのような試験なのでしょうか。

センター英語のリスニングは、30分間50点満点の試験です。

ひとつの独立した科目で、英語の筆記試験とは別に試験を行います。
多くの大学では、筆記+リスニング=250点満点を200点満点に圧縮換算します。

例)
筆記試験180点+リスニング試験40点を8:2で200点満点に圧縮換算
⇒144点+32点=176点

筆記試験190点+リスニング20点を8:2で200点満点に圧縮換算
⇒152点+16点=168点

センター英語・リスニングの出題傾向は?

センター英語・リスニングの試験内容・満点・問題語数は以下の通りです。

大問 試験内容 満点/問題語数
第1問 対話文のビジュアル問題 12点/30語程度
第2問 対話文応答問題 14点/20~30語程度
第3問 対話文質問選択問題 13点/50~150語程度
第4問 長文内容把握問題 12点/200~300語程度

リスニングの配点は、全て1問2点です。
平均点は30点~35点と、毎年6~7割程度を推移しています。

難関大志望者の多くはほぼ満点に近い点数を取るので、センター英語のリスニングは満点を狙って対策をしましょう。

では次に、各大問ごとの出題傾向について解説していきます。

【第1問】対話文のビジュアル問題

第1問では、イラストや計算問題が出題されます。
ひっかけも多いので、即答せずによく聴いてください。

【第2問】対話文応答問題

第2問では、場面を想像して話の流れを聞き取ります。
会話特有の慣用表現を押さえておきましょう。
対話の中で使われていない単語が言い換え表現として選択肢に出てくることもあります。

【第3問】対話文質問選択問題

第3問は、事前にグラフや数値を理解しておく必要があります。
また、人物・地名は聴き取りにくいこともあります。
B問題は1つの対話に3つの問題がありますので、注意してください。

【第4問】長文内容把握問題

第4問は200~300語程度の長めの英文が放送されます。
そのため、設問と選択肢からテーマを理解しておくことが大切です。
全てを聴くのではなく、必要な情報に反応していく必要があります。

センター英語・リスニングを解くコツ

リスニングは、事前に設問を読み「状況」「話題」「必要な情報」を把握します。

まずは設問に目を通して、聴くべきポイントを絞りましょう。
特にキーワードになりそうな単語に線を引いておくと、比較するポイントが可視化されて解きやすくなります。

リスニング中は完ぺきに聴き取るのではなく、内容を理解するようにします。
ちなみに、設問を読むのは「2回目に英文が読まれるとき」です。

聴く→答える→自信のないところだけ聴くまたは設問を読むの繰り返しです。

センター英語・リスニングの対策法

まずは、直近3年分の過去問を解きましょう。
それが今のあなたの実力です。

リスニング力を伸ばすには、「シャドーイング」が最も効果的です。
これは聴いたまま発音する音読法です。

スクリプト(本文)のある問題集を使って、

  1. スクリプトを見ながら10回音読(シャドーイング)
  2. 音声書き取り(ディクテーション)

することで、英語の音声に慣れましょう。

リスニングの場合、同じ10時間でも1日10時間よりも10日1時間の方が効果が出ます。
なので、「毎日必ず英語のリスニングを聴く」ことを日課にしてください。

リスニングは継続力が試される科目

はじめにもお伝えしたように、国公立大医学部合格には「2次力」が必要です。
しかし、センター試験でも高得点が求められます。

センター英語・筆記試験では安定して190点を取れるように過去問対策をします。

一方リスニングでは、難関大志望者の多くが満点近くの得点を取るので、まず直近3年分の過去問を解いて今の実力を知りましょう。

そして、日々の勉強にリスニング(シャドーイングとディクテーション)を取り入れていきます。

英語話者と日本語話者では聞き取れる音の高低に差があるので、とにかく英語の音声に慣れる必要があります。
「聴き取れれば発音できて、発音できれば聴き取れる」というのがリスニングの鉄則です。

また、リスニング対策をしていくことで、毎日決めたことをやるという継続力も身につけていきましょう!

センター対策の記事はこちら

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